ホットメルト接着剤とは

  • 熱で溶ける熱可塑性樹脂100%で、常温で固体である。
  • 有機溶剤を含まず環境にやさしい。
  • 加熱すると溶けて流動、放冷すると固化し、接着力を発揮する。
ホットメルト形状一例 ブロック エクセルコート チップ

ホットメルトの歴史

ホットメルトの歴史

~紀元前 石器時代、黒曜石を矢じり、槍先を固定するのにアスファルトを使用。
アスファルトを熱で溶解して使用したと考えられ、これがホットメルト接着剤の原型となる。
1952年頃 米国でブレンド技術が発展し、いわゆるホットメルト接着剤として製靴用接着剤(ポリアミド系)や
ミルクカートン容器のコーティング剤が市場で使われ始める。
1961年頃 エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)が米国で工業化され、そのブレンド技術が発達するとともに塗布装置(アプリケーター)も進歩して、ホットメルト接着剤が本格的に普及していく。
米国で子供用紙オムツの生産が始まる。
1965年 EVA系ホットメルト接着剤が製本の無縫閉じに使用される。
1976年 それまで紙オムツの組み立て用で主流だったEVA系ホットメルトから、生産性や接着性、風合いの向上を図る目的で、ラベル用途で実績のあったゴム系ホットメルトが日本で初めて紙オムツ用の組立てで実用化される。
1996年 湿気硬化型反応性ホットメルト(PUR)が開発されて建築資材用途に使用される。

参考文献

財団法人日本衛生材料工業連合会 50年の歩み
日本接着協会誌 Vol.24 NO.12、接着剤読本

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工業用接着剤でお困りの方は、ニーズに合わせた製品をご提供することができますので、お気軽にご相談ください。

ホットメルトのメリット

生産性向上 ●冷めると固まる(乾燥工程不要) ●接着が早い(ライン速度の向上)
接着の範囲が広い ●被着体毎に接着剤を選べる(難接着(PP,PE)もOK)
環境と人に優しい(無溶剤) ●乳化排水、溶剤飛散、中毒、火災などが発生しない ●取り扱い、運搬、保管が容易
トータルコストで経済的 ●安価(固形分換算)、溶剤回収や乾燥工程が不要 ●機械のコンパクト化、床面積の縮小など
※ご注意 ホットメルトの特性上、以下の特性や作業工程を持つ商品には使用できません。
  • 主成分が熱可塑性樹のため、耐熱性に限界があります。
  • 接着強度は熱可塑性樹の強度に依存するため、上限があります。
  • 高温で使用するため、やけど、油煙、臭気に注意ください。また、長時間の加熱で劣化します。
  • 接着剤の切り替え時に異なるHMAを混ぜるとゲル化する場合があります。

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ホットメルトの選び方

ホットメルトの効力を発揮するために、以下の内容からご相談ください。

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ホットメルトの用途一覧

10.バスマット 裏面のスベリ止め加工

※その他の用途として、建材ダンボール緩衝材などがあります。
※ホットメルト接着剤は、各種加工、組み立てに使用されています。

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ホットメルトの使用装置(アプリケーター)

アプリケーターとはホットメルト接着剤を溶かすための装置で、以下の構造から成り立ちます。

【塗布方法】ビード塗工Tダイ塗工スプレー塗工スパイラル塗工ロールコーターなど

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ホットメルトの導入事例

自動車内装用途 〜ドアトリム〜

現場作業改善のため、溶剤系接着剤から溶剤が含まれないホットメルト接着剤の使用を検討しました。また弱点である耐熱性を補い、対PPへの接着力が良好な反応型オレフィン系接着剤(POR)を導入しました。

衛生材料用途 〜紙おむつ〜

風合いの向上と塗工量の削減を図る目的で、精密なパターン塗工が可能なホットメルト接着剤を導入しました。
また、塗工性向上と塗布装置の温度を下げることができる低温塗工性が良好なホットメルトを導入し、歩留まり向上と約10%電気代(塗布装置から発する熱量のダウンによる空調の効率化と塗布装置の電気使用量減)の削減が可能となりました。

粘着加工 〜ラベル〜

エマルジョン及び溶剤系接着剤から環境問題の対応と印刷工程とラベル加工を同時に行うことで生産性向上が目的で、乾燥工程が不要なホットメルト接着剤を導入しました。また水分がラベルに移行して、ラベル自体の反りが起こるという現象がなくなり、製品の不良率が少なくなりました。
またパターン塗工が可能なホットメルト接着剤により、不要な糊面をカットすることが可能となりました。

フィルター用途 〜フォームメルト〜

塗布量の削減と軽量化を目的に発泡対応なホットメルト接着剤を導入し、塗布量1/2に減らすことができ、軽量化とコストダウンに繋がりました。

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