①新分野へのM-Zero™技術展開

当社は、このたびM-Zero™技術を新たな分野へ展開し、さらなる応用展開を目指すこととなりました。
M-Zero™技術は、製品性能に影響を与えることなく、製品中に含まれる揮発性不純物を効率的に除去する当社独自技術です。
元々は当社製品であるホットメルト粘・接着剤中に含まれるごくわずかなVOC（揮発性有機化合物）や臭気成分などの除去を目的に開発されましたが、その汎用性の高さから、さまざまな分野での応用が期待されております。
化粧品、医療、エレクトロニクス分野など、従来の方法では難しかった揮発性不純物の除去がM-Zero™技術で可能になります。
M-Zero™技術を、あなたの分野でも活用してみませんか？
ぜひ、お問い合わせください。

②M-Zero™技術適用例（ホットメルト粘・接着剤）^※1）

図：M-Zero™技術適用前後の揮発成分測定結果と粘着性能確認結果
※1）測定結果は当社独自の測定方法に基づいております。

ホットメルト粘・接着剤自体は溶剤を使用しない環境配慮型製品ですが、配合する材料に含まれる揮発性不純物の影響により、ホットメルト粘・接着剤からVOC（揮発性有機化合物）や臭気成分が発生する場合があります。
しかし、M-Zero™技術を適用することで、物性、性能（色相、溶融粘度、粘・接着力など）に影響を与えることなく、揮発性不純物を効率的に除去できるため、配合材料の再選定など不要な工数を削減できます。

M-Zero™技術の評価は、当社保有のGC-MS（ガスクロマトグラフ-質量分析計）装置を用いて行っており、GC-MS分析の前処理には、DHS（ダイナミックヘッドスペース）法を用いて、揮発成分を濃縮し、より正確な分析を実現しております。

③ニオイ嗅ぎ GC-MS装置に関して

当社が保有しているGC-MS装置は、ニオイ嗅ぎ機能を搭載した「ニオイ嗅ぎGC-MS装置」です。
この装置は、GC-MS装置による成分分析と同時に、検出された成分のニオイを自分の鼻で嗅ぎ取ることができるため、特にニオイに関する問題解決に有効です。通常のGC-MS分析では、ニオイに関する情報は得られませんが、ニオイ嗅ぎGC-MS装置を使用することで、「ニオイの有無」や「ニオイの種類」を確認し、問題の原因成分を特定することが可能です。^※2）
また、ニオイ嗅ぎ部分に回収バッグを取り付けることで、特定のニオイ成分（単体または複数）をバッグ内に集め、複数人でニオイ評価をすることも可能です。
※2）すべての検出されたピークでニオイを感じるわけではありません。

図：ニオイ嗅ぎGC-MS装置

図：ニオイ成分特定フロー

当社は、上記の保有装置で得られた分析結果とM-Zero™技術を組み合わせ、持続可能な社会の実現に向けて貢献してまいります。