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フレキシブル 有機薄膜太陽電池 OPV 導入先・関係者からのコメント

フレキシブル 有機薄膜太陽電池

OPV 導入先・関係者からのコメント

南三陸さんさん商店街

南三陸sun2有機ソーラーを設置した、南三陸さんさん商店街を運営する(株)南三陸まちづくり未来の三浦洋昭代表取締役にインタビューしました。下記の動画をご覧ください。

南三陸さんさん商店街

「サンサンと輝く太陽のように、笑顔とパワーに満ちた南三陸の商店街にしたい」というコンセプトのもと、2012年2月25日に仮設商店街として、"さんさん商店街"がオープンしました。震災より5年が経過し、このほど2017年3月3日(サンサン)に、本設オープン致しました。

住所 〒986-0752
宮城県本吉郡南三陸町志津川字五日町201番地5
TEL 0226-25-8903
FAX 0226-28-9290
HP https://www.sansan-minamisanriku.com/

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南三陸sun2有機ソーラー事務局
solar@sansan-minamisanriku.com

山形大学有機エレクトロニクスイノベーションセンター

実証実験としてOPVを導入した山形大学
有機エレクトロニクスイノベーションセンターの
仲田仁 産学連携教授にインタビューしました。

まず、山形大学有機エレクトロニクスイノベーションセンター(INOEL)はどのような機関ですか?
有機エレクトロニクスに関する実用化技術の研究開発を産学連携で推進することを目的に2013年に設立された山形大学の拠点です。既存の大学組織と異なり、産業・事業への貢献をファーストプライオリティに据えたまったく新しいスタイルの産学連携を推進しています。また、本センターは大型民間資金や外部資金等を獲得することで「自主独立採算運営」を目指して活動しています。
OPVをどのように使っていますか?
西日のあたる2階の高い位置の窓に設置し、MORESCO社と共同で実証試験を行っています。強い西日を遮る効果もあり、有効に活用しています。OPVモジュールは環境用センサーの電源として使用しています。発電した電力を利用して、日照量や温度、電力(電圧と電流)を計測し、その値を1階のディスプレイまで送信します。1階では、計測結果をデモ展示することでINOELへの来所者の皆さんにご覧いただけるようにしています。
OPVの設置に関連して、苦労した点などはありますか?
雪国であり、設置前は表面への結露が懸念されました。そこでガラスには密着せずバネを用い浮かせた状態で設置しています。屋内設置であるため、太陽光の照度がペアガラスの影響により半分以下に減衰します。また、発電が少ないときにも電力を使えるよう、一度貯めてから安定に出力させる必要があるため、効率よく充電できるようなバッテリーとの相性もよいことが必要でした。
設置後の評判などはいかがでしょうか?
本センターにいらっしゃる方々から用途提案を受けることもあります。期待の大きいデバイスだと思います。手作り品ではない1mレベルの実用的なフレキシブル有機デバイスであることから、本格的な社会実装が近いことを感じさせてくれます。まだまだ電力のアップを望みますが、既存デバイスには無いメリットを活かした用途が見込めます。
OPVに対する期待を教えてください。
より高効率化すれば、フレキシブルディスプレイ、フレキシブルセンサー等と組み合わせたウェアラブル用フレキシブル電源などの新たなアプリケーションが期待されます。低照度の室内光など、まだ発電に有効利用されていない光を利用した環境にやさしい発電デバイスとして期待します。既存の太陽電池では実現できない透明な太陽電池が実現できれば用途はかなり広がると思います。
将来的なOLEDとの相関は可能でしょうか?
OLEDを駆動できるだけの高出力化が望まれますが、薄型フレキシブルバッテリーと組み合わせ、ユビキタス社会にマッチした新たなデバイスとして期待されます。

山形大学有機エレクトロニクスイノベーションセンター

山形から世界へ。産業、事業への貢献をファーストプライオリティに据えた新しい産学連携スタイル。
山形大学有機エレクトロニクスイノベーションセンター(INOEL)は、有機エレクトロニクス実用技術の研究開発を産学連携で推進するセンターとして2013年に設立されました。

住所 山形県米沢市アルカディア1丁目808番48
TEL 0238-29-0566
FAX 0238-29-0567

髙橋光信 金沢大学名誉教授

  1. 1 はじめに

    髙橋光信 金沢大学名誉教授は、当社OPVにも搭載される、安定性・寿命に対して重要な「逆型構造のOPV」の研究の第一人者であり、長きにわたりOPVの研究開発をけん引されてこられました。また、OPVに市民権を持たせたいとのお考えを持たれる髙橋名誉教授にインタビューしました。 ※ 逆型構造・・・透明電極側をカソード側とし電子輸送層/発電層/正孔輸送層の順番に積層したOPVの構造

  2. 2 インタビュー

    髙橋先生からみたOPVの魅力を教えてください。また、他の次世代型薄膜太陽電池(DSC、ペロブスカイト、CIGS)に比べて、OPVにはどのような魅力があると思われますか?
    私が「有機物を使って光エネルギーを使いやすい電気エネルギーに変換したい」と思って研究を始めてから30年以上になります。植物の営みである光合成、その中でも特にその明反応に魅せられたのが、有機系太陽電池の研究を始めた動機です。意外に思われるかもしれませんが、葉緑素が太陽光エネルギーを吸って稼働している部位は、正に発電所として機能しています。つまり、葉緑素の構成物質であるクロロフィルが光励起して、電子と正孔の流れを創り出しています。OPVやDSCのような有機系太陽電池は、この自然界の営みを手本にした太陽電池なのです。とは云っても自然界は神秘的で、その発電メカニズムを正確に知ることも模倣することも容易ではありません。特にOPV開発には、光物理化学、材料創製、そして素子工学など、化学や物理学、そして電気工学をはじめとする広い分野の叡智を結集させることが必要です。学生時代に電気化学を学んだ私ですが、電気化学を基礎とするDSC開発にも増してOPV開発はよりチャレンジングに映り、大いなる魅力を感じました。その思いは現在でも変わりません。有機無機ハイブリッドペロブスカイト型太陽電池やCIGS太陽電池も魅力的な開発ターゲットですが、幅広い分野に及ぶ真理探究の種が満載のOPV開発には、応用化学を専攻した大学教員として、学生の教育に打って付けの題材であると感じたことも、OPVに惹きつけられた大きな理由です。
    OPVの課題は何と考えておられますか?その課題解決に向けたポイントはどのようにお考えですか?
    P. Meredithらの著したエッセイ(Adv. Energy Mater. 2020, 2001788)によれば、2020年時点において、PC70BMを使ったフラーレン型OPVで観測されたエネルギー変換効率(PCE)の最高値が11.5%なのに対して、Y6を用いた非フラーレン型OPVのそれは17.6%です。2010年以降に登場した非フラーレン型OPVにおけるPCEの向上は目覚ましく、これらの研究成果は実用化に向けたポテンシャルを十分備えていることを示してくれました。また、連続光照射下において、窒素気流下に置かれた素子や密閉封止された素子は、比較的良好な耐久性を示すという報告(J. Lee et al., ACS Appl. Mater. Interfaces, Published: June 26, 2020, Z. Chen et al., Organic Electronics 85 (2020) 105874など)もあります。
    とは云うものの、OPVのPCEは、ペロブスカイト型太陽電池(ペロブスカイト型PV)やCIGS型PVにはまだ及びません。しかし、有機材料の多様性や無害性を勘案すると、OPVは他のPV(太陽電池)のようにシリコン型PVを単に補完するものではなく、独自の用途を有するPVとして進化すべきステージにあると思います。そういう観点から、これまで中心に据えられてきた性能向上に向けての研究開発と並行して、PCEは多少低くても品質の安定したOPVモジュールを安価に製造する技術を早急に確立し、OPVを使った商品を市場に出して、多くの方々にOPVの素晴らしさを知って戴くことが喫緊の課題になっていると思います。このためには、色々な業種の方々が垣根を越えて結集し、一枚岩で製造技術の確立や独自用途の開拓に向けて没頭されることを期待します。
    将来へのOPV開発のポイントはどんな点とお考えですか?
    Q2で述べたように、OPVが市民レベルで認知されなければ、OPVに未来はないと云えます。しかし、研究者の立場で云えば、まだまだ真理探究の種は尽きないと云って過言ではありません。大学教員をリタイアした身ですが、現在の私の興味の中心は、OPVの光耐久性を支配している因子を抽出し、高耐久性OPVを構築することです。例えば、バルクヘテロ接合型(BHJ)の逆構造OPVは、数十から数百ナノメートルの厚みの薄膜材料を「透明フロント電極/電子捕集層/BHJ有機活性層/正孔捕集層/裏面電極」の順で5層積層し、それを透明基材と水蒸気バリアフィルムで挟み込んだ構成となっています。これら5層の積層膜中を、光を受けて生成した電荷が激しく行き交っている訳です。特に有機膜中では、この電荷はカチオンラジカルやアニオンラジカルとして存在しています。また、積層界面では、それぞれの材料への電荷の積み替えがなされています。OPV稼働時に、このような厳しい環境に晒されているOPV材料が、OPV劣化前後でどのように変化しているかを化学的及び物理的な手法を駆使して解明し、真に高耐久な材料創製に繋がればと夢想しています。
    今後のOPVに対する期待・夢を教えていただけますか?
    ざっくりと云えば、我々の身の回りに空気のような存在感でOPVが使われていることを夢見ています。この思いは、約30年前に学会出張先の京都駅地下街で買った1万数千円のソーラー腕時計の便利さから来ています。この腕時計は今も使い続けていますが、使い始めてから一度も修理に出していません。電池交換をする必要もなく、全く空気のような存在感で便利に使っています。私は今、このアンケートに答えるためにPC画面に向かっています。このPCのある私の仕事部屋には、LED照明、PCとその周辺機器、そしてエアコンのための比較的大容量の電源があります。それ以外にも、乾電池で動くLED照明用及びエアコン用のリモコンスイッチ、壁掛け時計、小型ラジオ、そしてリチウムイオン二次電池搭載のスマートフォンがあります。後者の省電力機器に、乾電池に代わる電源として、小型蓄電池と対になった室内光で発電するOPVが使われていたらいかがでしょう。電池取り換え不要ですので、正に空気のような存在感で便利に使えます。また、スマホの充電にOPVで発電した電気が使えたら嬉しいですね。
  3. 3 記念資料

    高橋名誉教授のご厚意で、退官最終講義の記念資料を頂戴し、本サイト(下記PDF)にて掲載させて頂きました。本ページをご覧の皆様に、OPVに関する魅力をお感じいただき、皆様のOPVへの認識・新しい発見・用途検討への一助につながれば幸いです。

専門分野
有機太陽電池,エネルギー変換

略歴
1977年 3月 金沢大学工学部工業化学科 卒業
1979年 3月 金沢大学大学院工学研究科工業化学専攻修士課程 修了
(1980年 4月 - 2004年 10月 金沢大学工学部 助手、講師、助教授)
2004年 11月 金沢大学自然科学研究科 教授
2008年 4月 金沢大学理工研究域物質化学系 教授(改組に伴って)
2011年 4月 - 2016年 3月 金沢大学RSET研究センター センター長兼任
2020年 3月 金沢大学 定年退職
2020年 4月 金沢大学 名誉教授
髙橋光信
金沢大学名誉教授

MORESCOの技術者より

OPVを作る側の目線では、OPVには大気下の印刷手法により、大きな面積で生産できるという魅力があります。大気下とは逆となる真空工程でのプロセスとなれば、真空チャンバーが生産サイズに対応して大きくなり、生産に必要な時間、コストにも影響します。大気下での成膜(印刷)が可能であることにより、プロセスのメンテナンス性の他、より幅広く・長い成膜工程を比較的安価に実施することが可能です。
一方で、このプロセスの場合には、"大気下での安定性"、すなわち、酸素や水分への耐久性が求められます。特に、水、酸素は、性能、寿命に影響しますので、それらを適切にコントロールし、その中での安定した性能(再現性、長寿命性)を発揮することが必要であり、それには安定性を有した材料、また、素子の封止が求められます。OPVはその特長(薄い、シースルー、カラフル)を活かすために"フレキシブルでなければ意味がない"と考えます。
フレキシブルにするためには、フレキシブルな基板への対応、封止が必要になります。また、生産性の観点からR2R(ロールツーロール)のプロセスが望ましいですが、プロセスにおけるフィルム張力への素子の耐久性、裏面による影響の抑制などが必要になります。フレキシブルOPVの生産プロセスには、これらへの対応がノウハウとして積み上げられています。

MORESCOでは、フレキシブルに関連する他の製品(有機デバイス用封止材、ガス水蒸気透過度測定装置)も含めてラインナップしておりますので、ご用命ください。

ご興味のある方は、
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OPV開発部

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